ベッド上での更衣介助
2022/12/12
ベッド上での更衣介助は、声掛けを忘れず利用者様の状態を確認しながら行うことが大切であり、心地よい生活の支援に繋がります。
ベットとの上での更衣介助の方法・コツ
準備
・声掛けして、ベッドの高さを上げる(介助者の腰の位置にあわせる)
・手前のサイドレールをはずす(サイドレールは下側を持って)
・これから行う動作を声掛けしながら介助をおこなう
・2人で介助を行うときは、ベッドの左右両側に立って介助を行う
・これから着ていただく衣服は、ズボンを足元に、上着を介助者から見て奥側の上半身に、着やす
いように準備しておく
ズボンの更衣介助
・ズボンを脱ぐ
膝の下をかかえ、もう一方の手で足裏から支えるように膝を立てる
膝を支え,身体を少し傾けながらズボンを下までおろしていく
膝を伸ばしてズボンを足先から完全に抜く
・ズボンをはく
新しいズボンを足先から遠し始める(この時に爪に引っかからないように注意する)
膝を立てて膝までズボンを上げる
ズボンをももの下まで上げたら、膝を伸ばす
上着の更衣介助
・上着を着替える(左側から着替える場合)
ボタンを外し、両肩を脱いだ状態に
腕を組んで膝を立てて、介助者側に寝返り
肘を支えながら、左腕の袖を抜いていく
脱いだ部分を背中の下にいれ、新しい上着の袖を通す
肩の部分までは袖を通さない状態で上着の中心線を身体の中心に合わせておく
脱いだ上着を巻き込むようにして完全に身体の下に入るまで押し込む
肩と膝を支えて、仰向けに
介助者に背を向けるように寝返り介助
右の袖を抜く
押し込んでいた上着を手前に引きながら身体の下から引き出す
仰向けになり右腕の袖を通す
右肩を支えながら袖を通す
右肩同様に服の内側に手を入れながら左肩も肩まで通す
ボタンをとめて上着を調える
更衣介助後に行うこと
更衣が完了した後は、枕の位置を戻し、サイドレール・ベッドの高さを戻しましょう
ご本人の可動域を理解し、無理のない安全な介助を心がける
更衣介助では、着替えの後の衣服ができるだけ皺のないように注意することが、褥瘡防止のためにも大切になります。
ベッド上の更衣介助では、衣服だけでなく、身体の下に敷いてあるシー ツ・タオルの皺も伸ばしておくようにしましょう。
また、ベッド上での更衣介助では、ご自身ではほとんど動けず、関節の拘縮がすすんでいる場合もあるので、無理に動かさず、ゆっくりと順番を意識して行うことが、ご本人の安心にもつながります。
準備をしっかりと行い、手順の根拠を理解した上で、その方に合わせた更衣介助を行いましょう。