梅雨時期の食中毒に注意
2024/06/17
梅雨時期の食中毒に注意
6月は食中毒の発生件数が最多です。食中毒に注意してお過ごしください。
湿気や気温が高くなる梅雨時期は、細菌が増殖しやすいため細菌性の食中毒の発生件数が増える傾向にあります。またアニサキスなど寄生虫による食中毒も多くなります。
食中毒の原因・種類
『ウイルス性食中毒』
ウイルスが付着している食品や人の手を介して感染。主な原因はノロウイルス。
『細菌性食中毒』
サルモネラ菌やカンピロバクターなどが増殖した食品を摂取することによって生じる〈感染型〉、黄色ブドウ球菌・ボツリヌス菌などの細菌から産生された毒素を食品とともに摂取することによって生じる〈毒素型〉に分けられる。
食中毒になりやすい食べ物・飲み物
・飲みかけのペットボトル
飲みかけのペットボトルには人の口腔内や鼻腔・皮膚などに存在する黄色ブドウ球菌が付着しています。短時間で飲み切るのであれば問題ありませんが、時間をおいたり細菌が増えやすい高湿度な環境に放置したりすると食中毒になるリスクが高まります。食べかけのお弁当屋やおにぎり、パンなどにもいえることです。
・生野菜
生野菜には腸管出血性大腸菌O157やO111などが付着している可能性があります。
・鶏肉等の生焼け肉
鶏肉や豚肉、牛肉などの生焼け肉には、サルモネラ菌やカンピロバクターなどが付着しています。牛肉は表面にしか細菌が付着していないため中まで火が通っていなくても問題ないとされていますが、調理工程で細菌が付着するリスクもあるため食中毒を防ぐという観点からは中まで十分に火を通すことが大切です。
・魚介類
十分に加熱していない魚介類にはノロウイルスや腸炎ビブリオ菌、貝毒等による食中毒のリスクがあります。
・有害植物
有害植物については、厚生労働省が定期的に注意喚起しています。食用と間違えやすい有害植物には、ニラと似たスイセン、ギョウジャニンニクと間違えやすいバイケイソウ、ジャガイモやタマネギと似たイヌサフランなどがあります。
食中毒を防ぐために普段から注意いておくこと
・手洗いを徹底する
・食べかけのものは冷蔵や冷凍はせず食べきるか破棄する
・食材の賞味期限や保存方法を守る
・劣化や変色が見られる場合は適切に処分する
・食品を再加熱する際は、十分に加熱する
食中毒は、不衛生な調理方法をした場合だけでなく、保存方法の問題や不十分な再加熱によっても起きる可能性があります。
また、誤って有害植物を口にしてしまうこともあるでしょう。食中毒は身近なトラブルのため、梅雨の時期はより一層の注意が必要です。